千歳の岩よ

聖書: マタイによる福音書 7章 24節~29節

2021年2月28日(日): 受難節第2主日礼拝説教

 2020年2月5日、横浜港沖に停泊中のクルーズ船から、10名の新型コロナウィルス感染者が確認されました。あれから一年、小さなウィルスによって、わたしたちの日常は一変させられました。それは、「砂の上に家を建てた愚かな人に似ている。雨が降り、川があふれ、風が吹いてその家に襲いかかると、倒れて、その倒れ方がひどかった(7:26-27)」。人類の繁栄というのも、案外もろいものです。
 特に、医療の現場や、介護の現場に対して、差別や偏見の目が向けられました。コロナが心配なのは、よく分かります。ただ心配なのは、みんな同じではないでしょうか。ならば、「人を裁くな。あなたがたも裁かれないようにするためである/あなたは、兄弟の目にあるおが屑は見えるのに、なぜ自分の目の中の丸太に気づかないのか(7:1,3)」。わたしも、あなたも、弱いものであることに違いはありません。
 弱いものでありながら、「あなたがたの天の父は、求める者に良い物をくださるにちがいない。だから、人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい(7:11-12)」。この言葉に、従って歩むものでありたい。この一年、小さなウィルスによって、わたしたちの日常は崩されていきました。ただ神の愛に、何ら変わるところはありませんでした。この福音に、信じて立つものでありたい。
 それは、「岩の上に自分の家を建てた賢い人に似ている。雨が降り、川があふれ、風が吹いてその家を襲っても、倒れなかった。岩を土台としていたからである(7:24-25)」。愛された日々に、生かされた日々に、今はただ感謝しかありません。