約束の根

聖書: マタイによる福音書 1章 1節~6節a

2020年11月29日(日): 待降節第1主日礼拝・アドベント説教

 今日から、マタイによる福音書の学びに入ります。この福音書は、ユダヤ人に向けて書かれたもので、その歴史や文化に関わる記述も多く見られます。日本人のわたしたちには、ちょっと馴染まないところもあるかもしれません。最初のページから、ユダヤの歴史に関わる系図から始まります。
 第一の系図は、アブラハムからダビデに至ります。エジプトの支配に虐げられたり、ペリシテの脅威に脅されたり、彼らは弱く小さな存在でしかありませんでした。しかし、「主は力ある御手をもってあなたたちを導き出し/奴隷の家から救い出されたのである(申命7:8)」。この約束に守られました。
 第二の系図は、ダビデからエコンヤに至ります。王の背信に異教の神々が祀られたり、王の圧制に貧しい人々が苦しめられたり、彼らの罪のゆえにバビロンに滅ぼされてしまいます。しかし、「都は廃虚の丘の上に建てられ/城郭はあるべき姿に再建される(エレミヤ30:18)」。この約束が果たされました。
 第三の系図は、ゼルバベルからヨセフに至ります。諸外国の重税に苦しめられたり、絶大な権力に心が引かれたり、真っ暗なトンネルの中にいるような時代です。しかし、「エッサイの株からひとつの芽が萌えいで/その根からひとつの若枝が育ち/その上に主の霊がとどまる(イザヤ11:1-2)」。
 「ヤコブはマリアの夫ヨセフをもうけた。このマリアからメシアと呼ばれるイエスがお生まれになった(1:16)」。この系図は、神の約束の歴史そのものです。救いの約束を果たすために、神の独り子イエス・キリストは、今もわたしたちと共におられるのです。約束の実現に感謝。