利益を得させ

聖書: 使徒言行録 19章 23節~27節

2020年7月5日(日): 聖霊降臨節第6主日礼拝、創立133周年記念礼拝説教

 アルテミスの神殿は、世界に誇る巨大な建造物でした。その門前に古くから栄えたのが、エフェソという町です。またこの町の銀細工職人たちは、奉納品として神殿の模型を造り、それを売ってかなり利益を得ていたようです。ただそこに、パウロという一人の伝道者が現われて、「手で造ったものなどは神ではない(19:26)」と言って、人々を説き伏せていきました。
 「我々の仕事の評判が悪くなってしまうおそれがあるばかりでなく/全世界があがめるこの女神の御威光さえも失われてしまうだろう(19:27)」。それらしく聞こえますが、結局は自分たちの利益の問題です。「利益もないのに神を敬うでしょうか(ヨブ1:9)」。サタンの試みに、わたしたちもその足元を見透かされているように感じてなりません。
 それで町中がパニックに陥ってしまいました(19:28-32参照)。オイルショック、リーマンショック、コロナショックなど、人は経済を支配しているようで、むしろ経済に支配されているのではないでしょうか。しかし、「あなたがたは、以前には暗闇でしたが、今は主に結ばれて、光となっています。光の子として歩みなさい(エフェソ5:8)」。
 あれほど巨大なアルテミスの神殿も、今は跡形も残っていません。形あるものは、いずれ滅びます。しかし、十字架と復活の出来事こそが、わたしたちの神殿そのものです。『このおかたがわたしに代わって死んだゆえです(讃美歌522番)』。創立133周年を迎えて、変らぬ信仰に立てられています。『キリストにはかえられません、世のなにものも(讃美歌522番)』。