手を通して

聖書: 使徒言行録 19章 11節~15節

2020年6月28日(日): 聖霊降臨節第5主日礼拝説教

 パウロの手を通して、目覚ましい奇跡が行われました。「彼が身に着けていた手ぬぐいや前掛けを持って行って病人に当てると、病気はいやされ、悪霊どもも出て行くほどであった(19:12)」。イエス・キリストの福音には、人を癒す力があります。その働きは、医療や保育の分野に大きな影響を与えました。まさに、地の塩、世の光の働きです。「そのように、あなたがたの光を人々の前に輝かしなさい。人々が、あなたがたの立派な行いを見て、あなたがたの天の父をあがめるようになるためである(マタイ5:16)」。
 そこに目をつけたのが、祭司スケワの息子たちでした。彼らは試みに、イエス・キリストの名を唱えて悪霊を追い出そうとしました。しかし逆に悪霊に言い返され、「彼らは裸にされ、傷つけられて(19:16)」、外へと放り出されてしまいました。口先だけの言葉の何と哀れなことでしょうか。見せかけの業には何の力もありません。「このことがエフェソに住むユダヤ人やギリシア人すべてに知れ渡ったので、人々は皆恐れを抱き、主イエスの名は大いにあがめられるようになった(19:17)」。
 するとそこに、「信仰に入った大勢の人が来て、自分たちの悪行をはっきり告白した。また、魔術を行っていた多くの者も、その書物を持って来て、皆の前で焼き捨てた(19:18-19)」。わたしたちの人生は、イエス・キリストという一つの人格と出会うことで、大きく変えられていきます。その手に招かれて、わたしたちもまた、愛の人に変えられていきます。その手に導かれて、わたしたちもまた、愛の働きをなすことができますように。『みあとを行くこそ/こよなきさちなれ(讃美歌461番)』と。