引き返しながら

聖書: 使徒言行録 14章 21節~28節

2020年2月23日(日): 降誕節第9主日礼拝説教

 アンティオキアから始まった宣教の旅も、ついにデルベに達しました。1万kmを越える実に壮大な道のりでした。パウロは、ここで一旦アンティオキアへ帰ることにしました。「神が自分たちと共にいて行われたすべてのことと、異邦人に信仰の門を開いてくださったことを(14:27)」、皆に報告するためです。その際、来た道を引き返しながら帰って行きました。とても遠回りで、かなり危険な道のりです。
 来た道を引き返すのは、「弟子たちを力づけ、『わたしたちが神の国に入るには、多くの苦しみを経なくてはならない』と言って、信仰に踏みとどまるように(14:22)」、皆を励ますためです。農夫の仕事は、種を蒔いて終わりではありません。種が奪われてしまわないように、種が枯れてしまわないように、種が覆われてしまわないように、試練と迫害の中にある兄弟姉妹を、さらに力づける必要がありました。
 それでも不安と心配は尽きません。そこで、「弟子たちのため教会ごとに長老たちを任命し、断食して祈り、彼らをその信ずる主に任せた(14:23)」。これまでの道のりも、これからの道のりも、すべては神に委ねれば良いのです。祈り合うとき、そこに主が共におられます。わたしたちも、互いに祈り合いましょう。もうすぐ卒園することに不安と心配を抱える、幼稚園の年長児さんのためにもお祈りください。
 わたしたちも、『主イェスの足跡たどりゆけば、けわしい山路も越え行くを得ん(讃美歌458番)』。祈りの杖を携えて、この道を主と共に進み行きたいと願います。