天と地と海と

聖書: 使徒言行録 14章 11節~17節

2020年2月16日(日): 降誕節第8主日礼拝説教

 パウロは、イコニオンの会堂で福音を語りました。「その結果、大勢のユダヤ人やギリシア人が信仰に入った(14:1)」。その福音に何の区別も隔てもありません。「ところが、信じようとしないユダヤ人たちは、異邦人を扇動し、兄弟たちに対して悪意を抱かせた(14:2)」。その結果、パウロたちは、ユダヤ人の会堂から追い出されてしまいました。しかし、その福音を語るのに屋根も講壇も要りません。イエス・キリストも、湖畔に立って神の国を語り、野原に座って人々を癒されました。
 次に、パウロは、リストラの町角で福音を語りました。そこで足の不自由な人が、その話に聞き入っていました。その福音を我が事のように聞いていたのではないでしょうか。パウロは、彼を見つめて言います。「自分の足でまっすぐに立ちなさい(14:10)」。すると、その人は踊り上がって歩き出しました。町の人々は驚いて、「神々が人間の姿をとって、わたしたちのところにお降りになった(14:11)」と叫び始め、バルナバとパウロを、自分たちの神々(ゼウスとヘルメス)のように祀り始めました。
 パウロは、衣を裂いて激しく訴えます。「わたしたちも、あなたがたと同じ人間にすぎません。あなたがたが、このような偶像を離れて、生ける神に立ち帰るように、わたしたちは福音を告げ知らせているのです。この神こそ、天と地と海と、そしてその中にあるすべてのものを造られた方です(14:15)」。天と地と海と、すべては神への賛美に溢れています。『こすずめも、くじらも、空の星も、造られた方をたたえて歌う(讃美歌425番)』。わたしたちに足りないものは、物でも力もなく、創造主への感謝ではないでしょうか。
 わたしたちは、今も変わらず生かされています。「見えるものは過ぎ去りますが、見えないものは永遠に存続するからです(Ⅱコリント4:18)」。