別行動を

聖書: 使徒言行録 15章 36節~41節

2020年3月8日(日): 受難節第2主日礼拝説教

 パウロは迫害者、バルナバは信仰者、交わるはずのない二人が出会い、行動を共にして来ました。バルナバの存在なくして、今のパウロを語ることはできません。パウロの存在なくして、今のバルナバを語ることもできません。出会いとは、実に不思議なものです。
 そんな二人に、別れのときが訪れます。「バルナバは、マルコと呼ばれるヨハネも連れて行きたいと思った。しかしパウロは、前にパンフィリア州で自分たちから離れ、宣教に一緒に行かなかったような者は、連れて行くべきでないと考えた(15:37-38)」。二人は別の道を行くことになりました。
 ただ別れとは、実に不思議なものです。互いに別の道を行くことで、これまで一つだった伝道の道が、二つに分かれて広がることになりました。パウロは、リストラでテモテと出会います(16:1-2参照)。テモテは、後にエフェソの牧者となって、パウロのヨーロッパ伝道を支えることになります。
 マルコは、後に筆を取って、イエス・キリストの物語を書いたとされています。マルコによる福音書には、「ヨセフが来て、勇気を出してピラトのところへ行き(マルコ15:43)」という記述があります。一度は怖くて逃げ出してしまった経験(13:13参照)が、彼を強く成長させたのかもしれません。
 互いに別の道を行くことになりましたが、ただ振り返ってみると、どの道にも恵みの主が共におられました。大きな恵みのうちに、地図も国境もありません。それは、人が勝手に引いたものです。わたしたちも、それぞれの道にあって、共に十字架の主を仰ぎ望みたいと願います。