み顔の笑みに

聖書: ルカによる福音書 6章 20節~23節

2019年11月3日(日): 降誕前第8主日礼拝、聖徒の日・永眠者記念礼拝説教

 この一年で、愛する2名の姉妹を天にお送りしました。天にある兄弟姉妹を偲びつつ、この2名の姉妹を覚えるときをもちたいと思います。
 T姉妹は、戦後間もない教会で信仰の友と出会いました。誰もが貧しい時代でしたが、そこには笑い合う時間がありました。そんな姉妹の葬儀は、クリスマスに飾られた12月の会堂で執り行われました。『きよしこの夜、み子の笑みに、めぐみのみ代の、あしたのひかり、かがやけり、ほがらかに(旧讃美歌109番)』。み子の笑みに、天にある幸いを信じてなりません。
 M姉妹は、お母様を通してクラーク先生のことを知りました。その後東京に移り住みますが、戦争で焼け出されて宮崎へと帰ってきます。それからしばらく後に、また宮崎教会でクラーク先生の話を聞きました。『うき雲おおえど、み顔の笑みは、さやかに照りいず、神はあいなり(旧讃美歌87番b)』。み顔の笑みに、また再び神の愛へと帰っていくのです。
 どちらの姉妹も、戦争の只中を、信仰をもって生き抜いてきました。戦争というのは、わたしたちからすべてを奪っていきます。ただそこには、祈りがあり、交わりがあり、愛があり、笑みがあり、主が共にありました。その人生を導き給う主に、感謝のほかありません。「今泣いている人々は、幸いである、あなたがたは笑うようにある(6:21)」。
 戦争を知る方も少なくなりましたが、天から平和への祈りが聞こえて来るようです。『Peace begins with a smile(平和は一つのスマイルから始まるのです)』というマザーテレサの言葉を思い出します。真の笑みをもって、わたしたちも互いに平和を作り出すものでありたいと願います。