使徒たちに

聖書: 使徒言行録 1章 1節~5節

2019年3月10日(日): 受難節第1主日礼拝説教

 「わたしは先に第一巻(=ルカ福音書)を著して、イエスが行い、また教え始めてから、お選びになった使徒たちに聖霊を通して指図を与え、天に上げられた日までのすべてのことについて書き記しました(1:1-2)」。ルカ福音書に続いて、第二巻として書かれたのが、『使徒言行録』です。これは、使徒たちの言葉と行いを記録したものです。
 『使徒』と言うと、主イエスの十二弟子を思い浮かべますが、ただ、この物語には、ユダヤ人から異邦人に至るまで、たくさんの人々が登場します。それは、一握りの限られた人々ではなく、キリストを証しする教会の群れを指しています。また、彼らの『言葉』と『行い』によって、キリストの福音は、世界中に広がっていきました。
 彼らは、よく語り、よく歩きました。「遣わされないで、どうして宣べ伝えることができよう。『良い知らせを伝える者の足は、なんと美しいことか』と書いてあるとおりです(ローマ10:15)」。その原動力となったのが、聖霊の指図です。聖霊の働きかけなくして、彼らに何の力もありません。この物語の真の主人公は、聖霊です。『“聖霊”言行録』と言うべきです。
 聖霊の最初の指図は、「エルサレムを離れず、前にわたしから聞いた、父の約束されたものを待ちなさい(1:4)」でした。『待ちなさい(ギリシャ語:ペリメノウ)』には、『すべてを乗り越えて留まりなさい』という意味があります。なぜなら、「主が望まれるのは/主の慈しみを待ち望む人(詩編147:11)」だからです。わたしたちも、信じて待ち望む群れでありたいと願います。