派手な衣を

聖書: ルカによる福音書 23章 4節~12節

2018年11月11日(日): 降誕前第7主日礼拝説教

 ピラトは、「イエスをヘロデのもとに送った(23:7)」。ヘロデ大王の息子、ヘロデ・アンティパスです。その家系は、とても複雑で乱れていました。そのことを、洗礼者ヨハネに責められると、その首をはねて殺しました。以来、ヨハネの亡霊に悩まされ、主イエスが現れると、「ヨハネが死者の中から生き返ったのだ(23:7)」と恐れました。ただそれは、異常なまでの好奇心の裏返しでもありました。ヘロデは、主イエスに会うと非常に喜びました(9:8参照)。その衣は立派でしたが、その心は子どものままです。
 「祭司長たちと律法学者たちはそこにいて、イエスを激しく(23:10)」訴えました。彼らは、神からの『グッドニュース』を、自分たちに都合の悪い『フェイクニュース』だと断罪しました。その衣は威厳に満ちていましたが、その心は強欲と悪意に満ちていました。「長い衣をまとって歩き回りたがり/見せかけの長い祈りをする(20:46-47)」。ヘロデは、「イエスをあざけり、侮辱したあげく、派手な衣を着せてピラトに送り返した(23:11)」。以来、「ヘロデとピラトは仲がよくなった(23:12)」。政治的な駆け引きに過ぎません。
 すべてが見せかけで、何の中身もありません。その中で、主イエスは、ただ黙しています(23:9参照)。「わたしの魂よ、沈黙して、ただ神に向かえ(詩編62:6)」。こうして、「正しくお裁きになる方にお任せになりました。そして、十字架にかかって、自らその身にわたしたちの罪を担ってくださいました(Ⅰペトロ2:23-24)」。ここに、真の輝きを見ます。そのことに、1%でも委ねて祈ることができたならば、わたしたちの残りの99%も、内側から豊かに変えられていくのではないでしょうか。