席の整った

聖書: ルカによる福音書 22章 7節~13節

2018年8月12日(日): 聖霊降臨節第13主日礼拝説教

 「過越祭の小羊を屠るべき除酵祭の日が来た(22:7)」。この祭りは、出エジプトの出来事に由来します(出エジプト記12:1-参照)。
 かつて、ユダヤの人々は、エジプトで奴隷として苦しめられていました。そこで、最後の災いが襲いかかり、エジプト中の初子が死んでしまいました。しかし、小羊の血を鴨居に塗ることで、その災いが過ぎ越していきました。過越祭と呼ばれる所以です。また、ここから始まる長旅に備えて、酵母を除いたパンを焼きました。酵除祭と呼ばれる所以です。以来、ユダヤの人々は、こうして自由の身となったことを記念して、毎年この夜になると、過越の食卓を囲むようになりました。
 また旅先でも、どこかに部屋を借りて、その食卓を囲むのが通例でした。そこで、「イエスはペトロとヨハネとを使いに出そうとして、『行って過越の食事ができるように準備しなさい』と言われた(22:8)」。ただ、「どこに用意いたしましょうか(22:9)」。しかし、「席の整った二階の広間を見せてくれるから、そこに準備しなさい(22:12)」と言われました。半信半疑、「行ってみると、イエスが言われたとおりだったので(22:13)」、二人は、そこに過越の食卓を準備しました。
 きちんと整えられた広間に案内されて、二人は何を思うのでしょうか。一つは、主イエスの言われた通りだったという驚きです。もう一つは、その招きの広さです。「疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい(マタイ11:28)」。主イエスは、その両手を広げて、わたしたちを招いておられます。わたしたちも重荷を下ろして、その招きの言葉に憩います。慰めと平和を受けるために。